2回鑑賞。新宿バルト9とT・ジョイ大泉にて。
以下感想。ネタバレ注意!
週末興行成績ではプリキュア映画では初の首位スタート!
ハートキャッチ、スイートの映画版よりも数字は若干落ちていますが、
なんにせよ一位はメデタイ。響きが違います。
ストーリーについてですが、本作は結構複雑に感じました。
ゲストキャラが実は悪者と言うのは今までに無いパターンで新鮮。
ニコちゃんの序盤の立居振舞は子悪魔的で可愛い顔してかなりの策略家、
そこに林原さんの声が非常にマッチしていました。
みゆきの約束と忘却、ニコちゃんの心念と復讐心。
その辺の情念と言いますか、
特にニコちゃんのみゆきに対する心情は
今までのプリキュア映画には無かったものだなと感じました。
ニコちゃんからしたら運命の人に出会って、幸せにするよといわれて、
10年近く放置されたようなものですから。そら怒るわなと。
ただあれは子供の独り言みたいなものだろうと思ってしまうのも事実で、
ここら辺の差異でちょっと考えてしまったり。
(なんか男女間の痴情の縺れみたいに感じてしまって…)
みゆきの過去の罪とニコちゃんの今回の罪、どちらが重いんでしょうね。
アクションシーンは序盤の金閣・銀閣戦は良かったです。
テンポも良いし、小細工がたっぷりでとても面白かった。
ただ中盤以降の世界がチグハグ状態になってからは、
ちょっとゲストキャラが多すぎる印象。
個人的には映画版だからこそプリキュアに活躍させて欲しいのですが、
やはり脇のキャラクターが多い分、戦闘がバトルロイヤル状態で
一人一人にフォーカスがあった時間が短かったなと思いました。
プリキュア5シリーズは同じくプリキュアが5人編成の作品ですが、
「鏡の国」では自分自身の分身、「お菓子の国」では2対1の戦いが二組と、
極力「TV視聴者になじみの無いキャラ」は戦闘に参加させていませんでしたが、
そちらが正解ではないかと個人的には思います。
後はラストの抱擁しての決着ですが、これはどうなんでしょうね。
プリキュア勢は作中でかなりボロボロにやられているので、
ラストにカタルシスのあるシーンを作った方が良いような気がするのですが、
(要はど派手に大砲ぶっ放して〆)
最近のお子様向けにはこんな感じがトレンドなんでしょうか。
ただ普段の放送では派手な大技で〆ているので、
羽に包まれての浄化だと違和感を感じる幼女がいる様な気がします。
事前の最終変身で世界中が花に満たされるという演出は良かったですね。
あれは女性監督ならではと言う気がします。
世界中を花で包んで、魔王をプリキュアの翼が包んで、魔王本体をみゆきが包む。
そう考えるとあれはこの映画に相応しい決着シーンなのかもしれません。
この映画はニコちゃんというキャラクターの性格、行動をどう捉え、
どのように感じるかによって評価がガラっと変化する作品だと思います。
ワタシは「女性監督らしく、優しさと包容力に溢れた作品。」と表現しておきます。
後この映画はニコちゃんの心中を理解してから鑑賞すると一層楽しめます。
一度見た方も是非二回目に足を運んでみて下さい。
それとサニーファンは必見。目立ってます。
(作中からかなりのサニー愛を感じます)
*おまけ
新宿バルト9(シアター9)とT・ジョイ大泉(シアター1)比較
両館ともメインシアター、かつ同じような座席位置にて鑑賞
音声:個人的にはT・ジョイ大泉の方が優れているように感じました。
というかバルト9は音量が大きすぎるような気が。
絶叫系の台詞の際などはかなり頭に響き、
時間は70分ですが、けっこうな疲労感を覚えました。
映像:バルト9の方が色彩が若干濃厚な印象。
両館とも大変鮮明で非常にキレイ。
家族連れの多い大泉ではマイルドな傾向にしているのかもしれません。
(ワタシの記憶違いかもしれませんが。)
T・ジョイ大泉に展示してあった声優さんのサイン色紙